飲食店や美容院など商標で店名を守っていないと、店名を変更しなければならないケースもあります。
また、同じ店名で他のエリアに出店している店舗へのクレームが寄せられることもあり、商標で店名を守ることで、自社のブランドイメージを守ることもできます。中小企業の経営に商標は影響してきます。例えば、社名がありがちな名前だから商標権はどうせ取得できないので商標権は関係ない!という方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
確かに、ありがちな名前でしたら、自社名を出願して商標権を取得することは困難ですから、商標権を取得する必要がないという判断は正しいかも知れません。
また、商標権を取得するためには、6〜8ヶ月かかるので、役所や大企業から調達を依頼されたイベント用の商品など短期間に売り切るような商品には、商標権を取得する必要がないという判断は正しいと思います。
このように、自社が商標権を取得するという攻めの観点だけからみると、商標権は中小企業の経営とは関係ないと考える人がいるかもしれません。
しかし、中小企業が、商標権を考慮しなくてもいいかというと、守りの観点が必要になってきます。この守りの観点は、先ほどの例でいえば、調達した商品が他社の商標権を侵害しているか否かを調査することによって、自社の経営を守るという観点です。
また、コンビニエンスストアや、家電量販店のプライベートブランドの商品を製造する場合には、自社のために、基本的に商標権を取る必要はありません。しかし、他社の商標権を侵害しているか否かを調査する必要があります。仮に、依頼者の指示通りのパッケージで商品を卸したとしても、いざ、そのパッケージが商標権侵害とされ、問題が生じてしまうと、矢面に立つのは皆さんの企業になります。
このように、自社を守るためには、攻めだけでなく守りの観点からも商標権について考える必要があります。しかし、日々の仕事に忙しくて、商標権についてゆっくりと考える時間が取れないと思います。一度専門家と話して考えを整理してみてはいかがでしょうか。