例えば、大企業との連携をする場合に有用です。
また、中小企業同士で戦う場合には、強力な武器となります。
さらに、引退するために事業を譲渡する場合にも知財があるとスムーズに行えます。
確かに、自社名やサービス名を商標権で守ることは基本だと思います。
しかし、それ以外にもサービス業には知的財産権となるものがあります。
例えば、ファーストフードのチェーン店では、ビジネスの様々な側面でイノベーションを行い自社の強みを作り、それを特許権などで保護を図ろうとしています。
一般的に、店舗を開店するときには、一番安く店舗を設置するための工法を選ぶと思います。しかし、そのファーストフードのチェーン店では、店舗を開発する工法まで工務店と共同開発し、それを特許権によって守ろうとしています。
ローコストかつ、いち早く店舗を開店できるようにして、他社と差別化し、有利なポジションを獲得しているのです。
また、別のファーストフードのチェーン店では、経験の少ない店員が、最適なセットメニューを提案できる仕組みを作り上げています。この仕組みによって、経験の浅い従業員でも十分にサービスができるようにし、顧客満足度を高めようとしているのでしょう。
このように、サービス業のビジネスの様々な局面で相手に打ち勝つための強みを作ることができますし、一部の企業では始めています。日々の仕事に忙しくて、自社のビジネスの仕組みについてゆっくりと考える時間が取れないと思いますが、一度専門家と話して考えを整理してみてはいかがでしょうか。
中小企業に知財は関係ないと思っているかもしれません。 そのように、多くの人が考えているようです。しかし、知財は案外身近なものですよ。
例えば、最近、若い人の採用が難しくなっていますよね。職人さんが辞めるとその技術って失われませんか?
実は、特許の申請書類を作ることは、暗黙知だった会社の技術を形式知にする効果があります。
最終的に、プロシード国際特許商標事務所に特許権を取得するための申請を依頼するかどうかは別として、一度申請書類を作るために会社の技術を洗い出してみたらどうですか?会社に隠れていた技術や知識が明らかになって、新たなビジネスのヒントになるかも知れませんよ。
また、自社の技術や商品について特許権や、意匠権を取得することは、会社を守ることに繋がります。例えば、ある職人さんしかできない技術があるとすると、その職人さんが競合に引き抜かれると、自社の技術力が低下するばかりではなく、他社の技術力が上昇して困りますよね。しかし、その技術について特許権を取得していると、仮に、その職人さんが引き抜かれたとしても、特許権によって、競合他社がその技術を使うことを止めることができます。
さらに、高い機械を導入して、新商品を開発した場合に、開発を担当した職人さんが辞め、同じ商品を販売する会社を起業すると困りますよね。もしも、その技術について特許権や意匠権を取得していると、職人さんが退職して同じような商品の販売を開始したとしても、特許権や意匠権によって、その商品の販売を止めることができます。
それに、将来、子供が会社を継がない場合には、雇用を継続するために、会社を譲渡する場合があるかもしれません。その時に、会社の技術や、商品のデザインを特許権や意匠権で保護できていると、譲渡交渉の時の材料になります。
とても日々の仕事に忙しくて、自社の知財についてゆっくりと考える時間が取れないと思います。一度専門家と話して考えを整理してみてはいかがでしょうか。